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石田貴久(イシタカ)

個人山主

林業・木材業界の一年の振り返り
1.法律・制度的に注目したもの
2.技術・林業機械で注目したもの
3.身の回りのことのふりかえり

2019.12.30  

1.法律・制度的に注目したもの

今年僕が注目した制度はズバリ、

「森林の土地所有者届出制度」

です。とりあえず林野庁のHPに詳しいことが載っていましたのでリンクを貼っておきますね。

林野庁HP

これは平たく言うと、「山主になったら教えてね。」というもので、売買によって山林を取得したり、遺産相続で山林の所有者になったりしたときにはその旨を役場に届け出る必要あるんです。

90日以内に届け出なかったり、嘘の届け出をしたりした場合に10万円以下の過料を課せられる場合があります。

なぜこの制度に注目したかというと、

今年は僕自身が「山主になる」という自分史上わりと大きな出来事を経験したからです。

そして、Twitterのフォロワー様からこのような制度があることを教えていただき、僕が取得した山林も届け出の対象になっていることを知りました。(それまではこのような制度があること自体全然知りませんでした。)



用意する書類の内容は全然大したことありませんが、これを提出したことで山主として気が引き締まったといいますか、森林における生産活動が森林法などのルールのなかで厳粛に行われるべきであることを改めて意識した瞬間でもありました。

2.技術・林業機械で注目したもの

林業の世界に入ってからまだ3年たっておらず、日々の仕事で経験することのすべてが深い学びそのものなので、特定の物事を挙げて「これ」っていうのはホントに申し訳ありませんが難しいです。

ただ今年一年を振り返って実感したのは、「神は細部に宿る」と誰かが言ったことは本当にあるってことです。そんな心構えって大事だなと。

僕は、Twitterを使って定期的に情報を発信しているのですけれど、その中でも#きこりメソッドというハッシュタグで、「これは林業の現場で役立つかもしれない」と感じたちょっとした技を、動画等を用いながら解説しています。僕自身が普段の仕事を経験する中で学んだり、独学で勉強したりしたことを発表しているわけですが、しばらくこれをやってみて感じたのは、僕たち林業従事者が学ぶべききこりメソッドはマジで無限に存在するということです。

どういうことかというと、例えばこちらの投稿をご覧ください。




これは、鉈を使って竹の枝を落とすやり方を示したものです。「鉈で竹の枝を落とす」だけでも3種類のやり方があることをお分かりいただけると思います。そして、やり方によって表れる結果が全く異なることも。

それから、ここでは両刃の鉈と細い竹でやり方を示していますが、これが片刃の鉈であったり、もっと太い竹であったりしたらきっと勝手は違ってくるはずです。刃の研ぎ具合や、使う人の筋力の差も結果に影響してくることでしょう。

「鉈で竹の枝を落とす」という一見取るに足らないようなちょっとした作業であっても細部に注目してみれば様々な要素で構成されていることが分かります。で、その一つ一つが深い関係を持ちながら最終的には結果を左右しているのです。

細部に注目すればするほど、学ぶべきことは増えていきます。そういう意味で、学ぶべききこりメソッドは無限に存在すると思うのです。

鉈の使い方程度の話だったらまだいいのですけど、例えば大径木の伐倒なんかでは、手元の数センチの差が倒れた先では数メートルの差になるわけなのでこれは一大事です。細部に注目するのってホントに大事だと思います。

3.身の回りのことのふりかえり

僕は休日を利用して
「やまきた軽トラツアー」
というものをやっています。

これは、神奈川県の山北町で生まれ育ち現在もここを暮らしの拠点としている僕が、
愛車の軽トラックにお客さんを乗せて界隈を案内して回るボランティアガイド
で、ちょうど一年ほど前に始めたものです。

参考までにこちらの記事をご覧ください。ある回にゲストで来てくれた野生食材研究家のガリオ君が書いてくれた記事です。

神奈川県山北町を案内してくれる軽トラツアーが楽しかった話・体験談

現在は事情があって受け付けをストップしているのですが、また来年(2020年)の春以降形を変えて再開しようと思っています。

軽トラツアーの一年を振り返ってみますとまさに驚きの連続でした。「やまきたを案内するから来てください。」とアナウンスしたところ、その翌々日に第一号のお客さんが大阪からわざわざ来てくれたのです。

その後もコンスタントに申し込みをいただき、この一年間で32回開催し、延べ44名の方をご案内するに至りました。
僕の休日にやっているために開催できる日数が限られている中で、これだけ多くの方が山北町を訪れてくれたことは純粋に驚きです。

どんな方が参加してくれるかというと例えば、19歳の専門学生や林業の研究をしている女子大生、小学校の先生やスタンダップコメディを生業にしている方、民泊をやるためにツリーハウスを作っている方や高校時代の後輩などです。

立場の違う様々属性の方が神奈川県の山北町という地域に関心を持ってくれていることを知れたのは途轍もなく大きな収穫でした。

そういえば、映像制作を仕事にしている方も来てくれて、軽トラツアーの様子を動画にまとめてくれましたのでそちらの方もぜひご覧ください!!

Fall is in the air | Cinematic Vlog

RAINY SEASON FOREST | CINEMATIC VLOG

特に僕は、一人の林業従事者の立場から、日本や、神奈川県や、山北町の森林・林業が抱える課題や展望について自分が知りうる限りのことを伝えるように努めてきました。

ホスト1人(僕)に対してゲスト1人なのが軽トラツアーの原則で、ぶっちゃけ効率が悪いですし、非常に地道な取り組みであるとは思います。

しかし軽トラの中で一対一の、かなり近い距離感でのコミュニケーションが行われるという点では、この形式でしか伝えられない何かがあるはずです。

僕にとって2019年は「伝える」について考えた一年でした。まだまだ模索中の段階ですので引き続きやっていきたいと思います。

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